早稲田大学の過去問題を見てみると、課題文は近代・科学・文化・政治・マスメディア・国家…など、教科書のレベルをやや越えたテーマが多いことがわかります。言い回しが難しく、普段あまり読む機会がないテーマが多いため、一読しただけでは何を言っているのかよくわからない文章もあるのではないかと思います。
ただ、難関大学といわれる早稲田大学の問題であっても、模試や問題集と同じで、基本的に論理の筋道が通っていれば、解答にたどり着けます。
そのため、早稲田大学の過去問題を「教材」として用いて抽象的な文章に慣れ、大学受験国語で問われるテーマを知識として知り、さらに「論理的に考える力」を訓練することで、他の大学の問題や場合によっては英文の読解などにも役立つ力を鍛えることができます。
なので、攻略のポイントは、とにかく過去問題を研究し、早稲田の問題に慣れること。
また、過去問題を解く際には、1回1回の過去問題をただ模擬試験のように点数だけ見て一喜一憂するのではなく、
を理解し分析すること。
そうすることで、過去問題の演習を通して自分の実力を伸ばすことができます。
ただ、過去問題を解く実力がついてからそのトレーニングをしなければ、あまり効果がありません。過去問題をまず1年分解いてみて、5割以下であれば、他の問題集で演習を重ねて基礎的な力をつけてから取り組んだ方がいいでしょう。
早稲田大学では、学部によって古文漢文が独立問題として出題されたり、古漢融合文・現古漢融合文といった形で出題されたりします。ただどの形式であっても「基本が第一」です。入試古典で必要とされる文法・単語・句形をしっかり暗記できていれば、特に漢文は十分解答可能です。
ただし、早稲田の古文の難しさは、
にあります。いずれも、似たような問題にあたりながら、正確に読解するトレーニングが必要になります。
また、古文単語は、問題集によって収録されている数が異なり、300~400語程度が一般的ですが、できれば500~700語程度収録されているものを選びましょう。ニュアンスが現代語と似ているためおろそかになりがちですが、古文を「現代文のように勉強せずに解けるもの」と思って取りかかると痛い目にあいます。現代語と似ている単語ほど、古文では異なった意味で出題されることが多いので、「古文は外国語」と思って、文法と単語の知識をしっかり暗記してから取り組んでください。