当たり前、といえば当たり前なのかもしれませんが、意外と見落としている人が多いのが「古文にも文章のジャンルがある」ということです。
文章のジャンルといえば、現代文で言う、「評論」「説明文」「随筆」「小説」などですね。
古文でいえば、「物語」「評論」「随筆」「日記」に大きく分けられると思います。
現代文の「評論」を読むときと、「小説」を読むときでは、注意するポイントが異なるように、
古文の「評論」を読むときと、「物語」を読むときも同様に注意するポイントが異なります。
たとえば、現代文の「評論」を読むときには、筆者の主張とその根拠を整理して追う必要があります。
対して、「小説」のときには、登場人物とその心情を追うことが求められます。
古文も同様です。
「物語」のときには、心情を表現する言葉や主語、登場人物の人物関係に注意して読まなければなりません。
「評論」のときには、その話が何の話なのかをつかみ、筆者の主張とその根拠を探していきます。
現代文は、普段使用している言葉なので、少し読めばその文章がどのジャンルに属するものなのかは一目瞭然なので、これらの作業は意識せずとも自然にやっていることだと思います。
ただ、古文は普段使用しない言葉なので、その文章がどのジャンルに属しているのかを明確にしてから読むだけでも、入ってくる情報の整理のしやすさが変わってくると思います。(古文はリード文をしっかり確認せよと指導されることが多いのはこのためですね。)