スポーツの世界では「練習」というと、「practice(プラクティス)」「training(トレーニング)」の2つを指します。
両者の違いはなんでしょうか?
practiceを英和辞書で引くと「練習」と出てきます。
そこで練習を辞書でさらに引くと「学問・技芸などの上達を目標に、繰り返して習うこと。習練。」と出てきます。
技術の向上のためにするものですね。
野球で言うと、練習試合です。
吹奏楽で言うと、合奏です。
一方でtrainingは英和辞書だと「訓練」です。
国語辞書だと訓練とは、「実際にあることを行って習熟させること。一定の目標に到達させるための実践的教育活動」とあります。
体力作りに値するものですね。
野球で言うと、素振りです。
吹奏楽で言うと、個人練習や音階練習です。
プラクティスは、なるべく本番に近い状況で、本番時にどのように動けばいいのかを体で覚えていきます。
トレーニングは、本番で力を出すために行う基礎練習のようなもので、根本的なエネルギーや体力の向上・個々の動きの向上につながります。
プラクティスもトレーニングも、相互に関連しており、どちらかだけを行っても上手に伸びていきません。
では古文で言うと?
古文で言うプラクティスは読解演習、トレーニングは単語や文法の暗記です。
これは英語にもあてはまることです。
トレーニングとして単語や文法を個別で覚える作業をして、
それとは別にプラクティスとして読解の演習をすること。
この2つの相乗効果で、読解をする基礎力がつき、読解の正確さが上がっていきます。
自分がやっている練習はどちらの練習なのか。
どちらの練習が足りていて、どちらの練習が足りていないのか。はたまたどちらも足りていないのか。
その辺をまずは意識すると、一皮剥けるかもしれません。